合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
私は住宅雑誌というものをあまり見たり、買ったりしないのですが、先日書店にて「住宅建築・10月号」を手にしたところ前職で担当した神奈川県藤沢市の「ちっちゃい辻堂」が大きく取り上げられたいたので、思わず買ってしまいました。
「ちっちゃい辻堂」とは、神奈川県藤沢市の辻堂につくられた4棟の賃貸住宅なんですが、オーナーはこの地で13代続く地主さんで、昔ながらの落ち着いた街並みがどんどん毀損されていく中で、地主が町に対して何が出来るかという事を考え、生態系的にも、コミュニティとしても健全な住環境をつくること、それがきっかけとなって100年先の風景をつくっていくことを構想されて、具現化されたプロジェクトです。
設計は東京・国立市のビオフォルム環境デザイン室さん、施工は横浜市の深建工房さんが担当され、私は「びおソーラー」としてこのプロジェクトに参加しました。現地で撮った写真をいくつか紹介します。
土地を持っているならばマンションやアパートを建てて有効活用するというのが一般的な発想なんでしょうが、こちらのオーナーさんは、自分が受け継いだ土地の事だけでなく、地元の未来まで見据えた大きなスケール感で「土地」というものを捉えていらしたので、私もとても勉強になりました。
完成からまもなくふた冬めに入ろうとしていますが、住人さん達からのお日さま(びおソーラー)の評価は、とても良かったそうなので、オーナーさんが描く大きな物語に暖かく寄与出来たらいいなぁと思っています。