合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
先日、標高の高い地域にお住いのお客様から「夏モードから冬モードへの切り替えのタイミング」についてのお問合せをいただきました。「朝晩がかなり冷えるようになってきたので、そろそろ冬モードにチェンジした方が良いのだろうか?」というお話でした。私が住む静岡県の浜松辺りでは、やっと涼しくなってきたところで、昼も夜も今が一番気持ちがいい時期ですから、お日様には失礼ですが、昼間は家の中に入ってきて欲しくないです。こういう場合は、一時的ですが陽のまどのメインスイッチを「切」にして、集熱空気を取り入れないようにするのも有りです。


ただしこれは、あくまで一時的なものであって、ずっと止めたままにはしないで下さいね。陽のまどの大切な役割である「換気」が出来なくなりますから、状況をみて必ず「入」に戻してください。
以前にも↓ブログで書きましたが、春先と秋口のモード選びは、洋服選びと同じで悩ましいです。朝晩が冷え込んできたから集熱しておきたいけど、そうすると昼間の室内が暑くなり過ぎてしまう。窓を開けたりして調整が出来るのであれば、それで良いと思いますが、難しければ前述のように陽のまどを「切」にして下さい。
「冬」でも「夏」でも動いてしまう…
陽のまどの集熱パネル内には「冬用」と「夏用」の2つの温度スイッチが取付けられていて、それぞれの規定温度で動作します。
● 温度スイッチ・冬 25℃以上ON、20.5℃以下OFF
● 温度スイッチ・夏 30℃以下ON、34.5℃以上OFF
この時期だと「冬」でも「夏」でも、どちらでも動いてしまう事があって「壊れているのではないか?」とお問合せをいただく事も多いのですが、動作する温度帯がラップしているので、このような動きになってしまいます。決して壊れているわけではないので、ご心配なきように!

陽のまどの家にお住いのお客様には、竣工時にお渡ししている↓の資料の P9 に記載がありますので、改めてお読みください。


秋から冬へ


「冬」へ切り替えるタイミングについては、朝晩が寒いと感じるようになってきた頃で良いと思いますが、それはお住いの地域によって大きく異なります。その判断は、ご自身の肌感覚で決めていただくことになりますから、色々と試してみて下さい。例えば今日「冬」に切り替えて集熱空気を取り入れたとしても、いきなり室温が急上昇とはならないでしょう。窓を開けていれば暑さが気にならないようであれば、それで良いと思います。まだ早かったと思えば、前述のように「切」という選択も有りでしょう。その時の気候の状況に応じて服を着たり、脱いだりするのと同じように、ご自身の肌感覚に合わせてスイッチを操作してみて下さい。
夏の間の陽のまどは、夜間に冷風を床下に送って「蓄冷」させていましたから、基礎の土間コンクリートが冷たくなっているので、これを冬本番までに温めてやる必要があります。コンクリートは熱し難く、冷め難いものなので、簡単に温度を上げる事ができませんから、秋頃から時間をかけて「蓄熱」させるのです。
陽のまどの家を快適にするためには、「集熱」「蓄熱」「保温」の3条件を整える必要があり、特に「蓄熱」は、建物の保温力と相まって、室温を安定させるのに寄与しますから陰の主役と言って良いでしょう。
冬眠前の動物たちが、この時期にいっぱい食べて身体に栄養を蓄えるのと同じように陽のまどの家も冬を迎える準備を始める事になります。

※冒頭の操作スイッチの化粧プレートは、お客様の好みで交換されています。標準品は無地になりますので、ご承知おきください。