合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
青トラに乗っての出張は、8月に福島県郡山市の現場へ行って以来です。今回は福島よりは近いけど熱海なので、それなりに遠い。なんたって静岡県は、新幹線の駅が6つもある横に長~い県なので、西の端の浜松から東の端の熱海まで行くのは、結構大変なんです。午前8時半に現場集合とのご要望なので、5時過ぎに家を出て東へ向かいました。途中、静岡を過ぎたあたりから雨がポツポツと降り出して、東の空を見ると怪しげな雨雲が天を覆っています。雨天中止との連絡は受けていないので、とりあえず現場まで行ってみることにしました。


現場は熱海市街が一望できる高台にあります。晴れてたら最高なんだけど、残念ながら雨。
集熱パネルを設置する予定の屋根もびしょ濡れで登ることができませんでした。
この建物の設計・施工は、静岡市のTENアーキテクツさんで、別荘として使用する建物なので、留守中の換気を期待して、陽のまどを導入したとのことでした。
静岡で注文住宅を建てるなら設計事務所のTENアーキテクツ一級建築士事務所
施工指導にやってきましたが、この天気ではとても工事ができません。どうするか監督さん、大工さんと協議したところ、施工手順や注意点を説明して欲しいとのことなので、施工要領書に沿って、現物を見ながら工事の流れを説明させていただきました。

各現場には、製品と共に↑施工要領書が届けられています。集熱パネル、ソーラーファンボックス、ダクト、試運転要領といった冊子がクリアファイルにまとめられていて、職人さんが自分に必要な資料だけを持っていけるようにしてあります。

まずは集熱パネルの設置についてですが、事前に野地板への開口位置を指示しておいたので、それに従って集熱パネルへの吸気口とダクト接続ボックス用の開口が設けられていました。

下地の準備が出来ていれば、パネルの設置工事はあっと言う間なので、あとは天気の回復を待つばかりです。
防水についての考え方も説明し、雨漏りにつながりやすい部位の止水をしっかり確認していただくようにお願いしました。

屋根の集熱面工事が終わったら、室内におけるダクティングとソーラーファンボックスの設置工事です。
陽のまどの電気工事は、正直なところ簡単なのですが、それゆえにミスが発生しやすくて、これまでに出た不具合の大部分が電気屋さんの誤配線という凡ミスでした。例えば夏の温度スイッチのケーブルに「冬」と書いて、冬の端子台に接続していたなどという、うっかりミスもあったので、注意して結線するようにお願いしました。
因みに夏の温度スイッチを冬につなぐと、壊れたりはしませんが、冬の昼間は停止していて、夜間に冷たい外気を取り入れる事になりますから、住まい手にとっては、大変迷惑な状況になります。

そして最後に完成したら必ず試運転を行って、機器が正しく動作し、各床吹出口から空気がきちんと出ている事を確認してからお客様に引き渡していただくようにお願いしました。
口頭での説明だけでどこまで理解していただけたかはわかりませんが、一度現場で顔を合わせていれば、何か分からないことがあって、電話でのやり取りになった場合でも、お互いに理解がしやすいと思うのです。遠くても施工指導に行く意味は、そういうところにあると思っています。

朝、現場に着いた時は、空と海の境が分からないくらい灰色でしたが、現場を去る直前には、眼下に↑の景色が広がっていました。完成は来年3月との事なので、天気のいい日にもう一度訪問してみたいなと思います。