ラヴィちゃんに逢いに行く

ヒノムくんの日常ブログ

おいしい建築研究所 研究員&観光係のヒノムです。

山梨県北杜市の「CHIME白州」B棟に陽のまど部材を届けに行きました。この分譲プロジェクトについて、これまで部分的にはお話を伺っていましたが、全体像までは知らなくて、今回「こういう事だったのかぁ」と理解することが出来ました。初めて現地を訪れた時から「いい所だなぁ」と思っていましたが、敷地のロケーションや周辺環境だけではなく、コミュニケーションを大切に育てていくための工夫も盛り込まれていて、改めて良い取り組みだなと思いました。いただいたカタログには、しっかり「空気集熱式ソーラー」の事が紹介されていたので、所長と二人で思わずニンマリしてしまいました。

ラヴィちゃんに逢いに行く

商品を無事にお届けしたのでゆっくり帰りますが、以前から行ってみたい場所があったので、そこに立ち寄ることにしました。南アルプス市のふるさと文化伝承館です。

ふるさと文化伝承館 – 山梨県 南アルプス市 -人がつどい 次世代につなぐ 活力あふれるまち-

ここでは縄文時代中期の鋳物師屋遺跡から出土した「子宝の女神 ラヴィ」という土偶に会えます。夏休みに青森県の三内丸山遺跡へ行って以来、所長も僕も縄文への憧れが強くなってしまい、「よし!ラヴィちゃんに逢いに行こう!!」となりました。

ラヴィちゃん正面
ラヴィちゃん背面
ラヴィちゃん側面

この土偶は、妊婦の姿を現しており、大きくなったお腹に左手が添えられています。右手は腰の辺りにあって、実際の妊婦さんもこういう恰好をしますよね。この時代の人の平均寿命は15歳くらいだったそうで、子供が生まれても大人になれる率は非常に低かったのだとか。だから1人の女性が8人くらい子供を産まないと人口が維持できなかったので、子孫繁栄を願って、このような土偶がたくさんつくられたのだそうです。この土偶のお腹の部分は空洞になっていて、かなり高度な技術で作られています。ラヴィちゃんのような円錐形土偶には、お腹の中に鳴子が入った土鈴のような「鳴る土偶」があり、鳴子は胎児を表していたと考えられています。縄文人の生き続けることへの想いが伝わってきますね。

人体文様付有孔鍔付土器

こちらは人体文様付有孔鍔付土器でラヴィちゃんと共に重要文化財に指定されています。縄文式土器と言えば文字通り「縄の文」が描かれることが多いですが、この土器には人の全身が描かれています。この人物の顔は、この周辺で出土される土偶などによく見られる表情なんですが、生まれたばかりの赤ちゃんの顔に似ていると思いませんか?

この他にも興味深い土器や土偶が数多く展示されていて「帰りたくない」という気分にさせられてしまいました。縄文ワールドに益々ハマりそうです。これだけ見れて入館料はタダなんですよ。南アルプス市!素晴らしいです!!