合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
今日は車の話をしようと思います。いつも乗ってる青トラの事ではなくて、家の車の話なのですが、出掛けようと思ってドアノブに手を掛けたけどロックが開錠されません。電波の問題か?と思って、鞄からリモコンキーを取り出してボタン操作をしたけど開きません。仕方なくリモコンキーに内蔵された鍵を使ってドアを開けたのですが、スターターのボタンを押しても無反応。バッテリーの放電のようなので、ブースターケーブルを使ってエンジンを掛けようと思ったら、うちの車のバッテリーは、エンジンルームではなくてトランクの中にありました。前後の重量配分を考慮しての事だと思います。それでトランクを開けようと思ったのですが、電気的に施錠されていて、手動で開けることができないのです。取扱説明書を読みましたが、停電状態では何ともならないことが分かりました。
駐車場でボンネットを開けて、マニュアル本を片手に右往左往している私を見かけた近所の方が「ブースターケーブル持ってるよ」と声をかけて下さいました。その方の車のバッテリーをお借りして始動を試みたのですが、残念ながらエンジンは掛かりませんでした。仕方なくロードサービスを呼んで、エンジンを掛けてもらいましたが、バッテリーの充電がされなくて、停止させると再始動ができない状態だったので、そのまま修理工場に運ばれて行きました。(悲)
最近の車は、やたらと電気で動いているので、バッテリーの負担が大きいですね。駐車中でもドライブレコーダーやらセキュリティ関連のものが働いていますし、アイドリングストップも負荷が大きいかな。車内の快適装備は、みんな電気で動いてます。だから容量の大きいバッテリーを積むことになる訳ですが、これがあまり長持ちしないんですよね。うちの車は新車で買って今が4年目ですが、最初の車検までにバッテリーを1回交換しており、今回が2回目。バッテリー容量が大きいので値段もかなり高額です。車を買う時は、スタイルや性能、仕様だけを見て選んでいて、便利さや快適さが標準装備されている事を喜んでいましたが、それを実現する為にたくさんのエネルギーを使っているという事を認識していませんでした。
私が免許を取った40年前の車だったら、今回のようなトラブルは無かったなぁ。バッテリーあがりは仕方がないけど、ドアが開かない、トランクが開かないなんて事にはならなかったし、バッテリーは消耗品として気軽に交換出来ていました。車の性能、省エネ性、利便性、快適性などは、明らかに現在の方が優れていますが、長く乗り続けることは難しそう。私も次の車検(5年目)までは乗りますが、それを過ぎるとメンテナンスの負担がかなり重くなりそうなので、そこで終わりにしようかなと考えています。好きな車なんですが、仕方ないですね。
でもこういう製品の在り方って正しいのかな?車に限らず家電品などもそうですが、次々と新しいものに乗り換えて行くというのが、今の消費の在り方ですよね。商売としてはそれでいいのでしょうが、持続性は???です。
同じような傾向にある住設機器
今回は自動車のバッテリーの話でしたが、最近話題の「住宅用蓄電池」にも同じことが言えると思います。リース方式で初期の費用負担を小さくしたり、補助金の活用などで普及を図ろうという動きが活発ですね。住宅用蓄電池は、車のバッテリーの比ではないくらい高額なものですが、経年で性能が劣化して行くという点は避けられない事実。以前に太陽光発電の事を書きましたが、導入直後は良くて当たり前。問題は10年、20年と経過した時にその設備がどうなっているか?という事です。蓄電池に限らず多機能、高機能なものは、メンテナンス不自由に陥りやすいので、現状の便利さだけで判断せずに、先々のことを考えて選択すべきでしょう。自動車なら車検を機に乗り換えができますが、家はそのような訳には行きませんからね。
現代はあらゆる分野で電気に頼っていて、そのお陰で便利で快適な暮らしが出来ています。でも電気が必ずあると考えることは危険でしょう。少し前になりますが、東京の中心部で停電が発生して市民生活が混乱したとの報道を目にしました。電子決済とかが出来なくなって大変だったみたいですが、幸い数時間で復旧したそうで良かったです。インフラの老朽化などが原因との事でしたが、これはどこでも起こりうる話ですよね。世の中なんでもデジタルの時代なので、これに抗っても仕方がないですが、万一の時に対応できる選択肢を残しておくことは、とても大切なように思います。電気に頼るといろいろ便利ですが、一方で不自由さもあるという事を実感させられる今日この頃です。
