合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
空気集熱式ソーラーシステム「びおソーラー」について、Web上にて「製造・販売終了のお知らせ」が告知されました。
「びおソーラー」製造・販売終了のお知らせ | 奥村(びお)ソーラー
この件については、弊社にもびおソーラーに取り組まれた施工会社や設計事務所、びおソーラーの家にお住いのお客様からお問い合わせをいただいております。
びおソーラーの事業を行っていた手の物語(有)について私から何かを説明したりする筋にはありませんが、びおソーラーの家にお住いの方や取り組んでいただいた方々に対しては、出来る限りのファローをして行きたいと思っています。
私は2016年10月~2023年12月まで手の物語(有)に在籍しており、ここで「びおソーラー」を担当しました。びおソーラーの部材は、現在の陽のまどと基本的に同じものです。
現行集熱パネルは、2012年頃に私が設計し、改良を加えながら現在に至っています。「寸法を変えない」という事を忠実に守ってきていますから、例えば10年前のお宅の屋根で「雹が降って集熱ガラスが割れてしまった」という事故が起こったとしても、現行品のガラスにて対応できます。
ソーラーファンボックスは、2014年頃から現在の仕様になっており、この時からバイメタル式温度スイッチを採用したシンプルなオペレーションで運用しています。これまでにファンが故障して交換したという事例は、このブログで紹介した宮城県の太陽熱木材乾燥庫だけですが、10年以上が経過して、そろそろ不調を訴えるものが出て来るかと思います。もし不安に感じるような症状があるのであれば、まずは弊社にご一報ください。
陽のまどやびおソーラーだけではなく、空気集熱式ソーラーを導入した家では、送風機が空気を動かし続けることがとても重要で、その家が建っている限り、その機能が維持されなければなりません。以前このブログで「家に命を与える陽のまど」ということを書きましたが、心臓からの血流が途絶えると体組織が壊死してしまうのと同じように家も壊死してしまうのです。
「カメラを止めるな!」という映画がありましたが、空気集熱式ソーラーの家では「ファンを止めるな!」を守っていただきたい。びおソーラーでお世話になったお客様も、陽のまどのお客様も、使用していて不安に感じる事や疑問な事などございましたら、お問合せフォームから遠慮なくお知らせください。
びおソーラーに想うこと
私にとって「びおソーラー」としての7年間は、かけがえのない出会いの時でありました。現在もお付き合いいただいてる工務店さんや設計事務所さんとの関係も、この頃から始まっているので「びおソーラー」なくして今の「陽のまど」はないと言えます。建築家の故秋山東一先生に描いていただいた「びおソーラー」のイラストも懐かしい思い出。これからも空気集熱式ソーラーの火を消さないように、頑張って行きたいと思います。
