おいしい建築研究所 研究員のヒノムです。
縄文マニアにはたまらないイベントに行ってきました。京都文化博物館で開催中の「世界遺産 縄文」です。

このイベントでは、2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の出土品や、東北の縄文文化圏の象徴である「遮光器土偶」、さらに「国宝土偶」などを通して、世界に認められた縄文文化と一万年以上も続いた持続可能な社会とはどのようなものであったのか、「北の縄文人」のすがた、くらしを紹介!というもので、一度は実物を見てみたいと思っていた国宝、重要文化財級の土偶たちに会えるという夢のようなイベントなのです。
それはまるで大谷翔平に会いたいと思ってドジャースタジアムへ行ったら、山本由伸、佐々木朗希だけじゃなくて、シュワバーにソト、アーロン・ジャッジにまで会えちゃった!というような感じです。(言い過ぎか?)
どっグ~な展覧会
最初に出迎えてくれたのは、三内丸山遺跡の「板状土偶」さん。
夏に三内丸山遺跡を訪れた時には、ここまで縄文に惹かれることになるとは思っていませんでした。あなたのお陰で私は今とても幸せです!

東北の土偶と言えば「遮光器土偶」ですね。亀ヶ岡のしゃこちゃんも来てましたが、残念ながら今回はレプリカでした。本物には東京で会ってるからね。しかしこれだけ遮光器土偶を揃えられると圧巻です!






遮光器土偶は、青森、秋田、岩手、宮城と、かなり広範囲で出土しており、亀ヶ岡文化の影響が広く行き渡っていた様子が伺えます。
その他にも縄文関連の書籍でお馴染みの土偶たちも来ていました。



国宝土偶
次は国宝土偶3体です。
一つめは、山形県最上郡舟形町の西ノ前遺跡から出土した「縄文の女神(国宝)」
身長45cm、日本最大の土偶で、現代アートかと思わせる造形です。特に背中からお尻にかけてのラインが、土偶とは思えない生身の女性のようで美しかった!


2つめは、北海道函館市の著保内野遺跡から出土した「中空土偶(国保)」で、地元では「カックウ」という愛称で呼ばれているそうです。夏に青森~函館へ旅行した際にこの土偶に会いたいと思っていたのですが、時間の関係で残念ながら見学できませんでした。でもまさか京都で会えるとは!


土偶は多くの場合、女性(妊婦)をモデルにしていることが多いですが、「カックウ」さんは、結構いかつい肩幅だし、引き締まった腹部を見ていると「男性」なのかも?と思えてきます。でも丸みを帯びた体つきは、やはり女性なのかな?
3つめは、青森県八戸市の風張1遺跡から出土した「合掌土偶」です。こちらも口の周りが顎鬚のような表現になっているので「男性」かと思っていたのですが、このポーズは出産の場面を表しているとの事です。
是川縄文館 – 是川遺跡や風張1遺跡などを通して、 東北地方の優れた縄文文化を発信する施設・機関です。


国宝に指定されている土偶は全国に5体ありますが、その内の3体に会えてしまった訳で超お得!「国宝」という肩書が付いてるからという訳ではなくて↑の3体には、目をくぎ付けにさせるオーラのようなものがあるのですよ。どうにも立ち去りたくない気分にさせられていたら閉館の時間が来てしまい、渋々会場をあとにした次第です。
近く長野方面へ行く予定があるので、残り2体の国宝土偶にも会いに行こう!と心に誓いました。

