「おいしい建築研究所」

味を究める

合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。

やっとホームページが公開になりました。
本当は4月頃にはオープンしたいと思っていたのですが、きちんとつくり込んでもらうとどうしても時間がかかりますね。先週から少しずつブログを書き始めていて何本かストックが出来たので、公開してもらう事にしました。
私の知り合いは毎日ブログを書いてアップしています。「お金を掛けずにできる宣伝活動だから松原さんも頑張りな!」と言われたのですが、ナマケモノの私にどこまで出来ることやら?しかし今回は自分の会社の事ですからね。頑張ってやって行きたいと思います。

「おいしい建築」って何?

ホームページに「おいしい建築研究所」というメニューがあります。しかしこれを読んでも「おいしい建築? 何それ?」くらいにしか思われないでしょう。前回、人の味覚と温熱感の類似性について書きましたが、建築にも「おいしさ」があると思っています。私が思う建築のおいしさとは、その建物に身を置いたときに身体が感じる空気感とか温熱感の心地良さではないかと思っています。もちろんデザインなどの視覚的なものから、香りや音、素材の触感など色々な要素が絡み合って「おいしい建築」が出来上がるのですが、料理の「味」に相当するのは室内の温度、湿度や空気の質感だと思うのです。
以前、すごく高い断熱性能を謳う住宅を見学した時、入った瞬間に空気の澱みを感じました。またエアコンで暖房しているのに大きな吹抜けのせいで暖気が2階に上ってしまい、1階が冷や冷やした感じになっていて、性能値だけは立派ですが「快適」には程遠いと思いました。またデザインは素敵なんだけど、住み心地が残念という建物も結構多い。これらは「まずい建築」だと思うのです。

「おいしい建築研究所」とは

「おいしい建築研究所」は、心地よい暮らしをいかにして実現するか?をみんなで考える場にしたいと思っています。それは建築のプロだけでなく住まい手の参加もありでしょう。例えば「我が家はすごく心地よいのだけど、何℃くらいの室温になっているのだろう?」などと疑問に感じたならば、実際に温度を測ってみると良いと思います。しばらく計測してみればその家の温熱環境や暮らし方の特徴が分かりますし「こういう環境を自分は気持ちいいと感じているんだ」とか、「もう少しエアコンの使用頻度を減らすにはどうしたらいいか?」といった不満に感じる部分や改善点などに気づかされるはずです。体感と実測を積み重ねていくことによって「建築の味」というものが身体で感じられるようになるでしょう。料理の修行と同じですね。性能を追い求めることも大事ですが、その先にある「味を探求する家づくり」こそが「おいしい建築研究所」の研究テーマなのです。

”Don’t think. Feel !”