合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
先日、浜松市内で開催された絵の展覧会に行ってきました。
70歳を過ぎた手描きイラストレーターさん達が、自分たちが長年に渡って描いてきた作品を改めてお披露目するという会です。私も前職の時にパンフレットやマニュアルに使用するイラストを本会メンバーの永井明人さんに描いてもらったので、久しぶりにお会いしたいと思って出かけました。

みなさん静岡の企業や自治体の広報誌などのイラストを描いて来られたそうで、「この雑誌知ってる」「このポスター覚えてる」という感じで、懐かしさと共に鑑賞しました。
「最後までコンピューターに立ち向かう5人」とありますが、彼らの作品は全て手描き。実はこの展覧会の直前に知り合いが参加している花や動物を題材にした写真展にも行ったのですが、多くの作品がデジタル加工されていて、その花が持つ本来の美しさや自然な光の感じなどが失われて、綺麗なんだけど花ではない別の物になっていました。
デジタル処理は確かに便利で、その写真の中から不要な部分を消したり、曇り空だったものを青空に変える事も容易に出来てしまいます。つまり事実ではないものを見せる事になる訳で、そういう作品がずらりと並んでいる展覧会には、残念ながら心を動かされることがありませんでした。
それに対して「コテンズ」の作品は、作家の人柄が感じられるものばかりで温かみがあり「これ、欲しいな」と思う作品がいくつかありました。デジタル処理が悪いとは思いませんが、やはり使い方なのかな。コンピューターを駆使して作品を仕上げても、どこかで見たようなものになりやすいし、何より撮った人、描いた人の心が感じられないものは、何か寂しさや虚しさを感じます。
70を超えたということで、今回の個展を開かれたそうですが、皆さん気持ちが若いですから、まだまだ続けられることでしょう。今後の活躍も楽しみにしています。