季節の変わり目の「陽のまど」

ブログ味を究める

合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。

4月も下旬になって、所によっては夏日を記録するような暑い日があったり、そうかと思うと上着が無いと寒いと感じる日があったりと、気候の変化に体調を合わせるのが大変ですね。そんな不安定な中で、この数日の間に3件ほど同じ内容の問い合わせを受けましたので、その話をしたいと思います。

夜になってもファンが止まらないんだけど

「陽が沈んでからもずっとファンが動いているんだけど、壊れているのではないか?」という質問を受けました。結論から言えば、壊れている訳ではありません。
「陽のまど」が温度検知に使用している「温度スイッチ」はバイメタル方式という2種類の異なる金属の熱伸縮で接点がON/OFFするというものなのですが、以下のような温度条件で動作する仕様になっています。

● 温度スイッチ・冬  25℃以上ON、20.5℃以下OFF
● 温度スイッチ・夏  30℃以下ON、34.5℃以上OFF

冬用スイッチは、集熱パネル内温度が25℃以上になると内部接点がONになって、電動ダンパーが開き、ソーラーファンボックスが運転して集熱空気を取り入れます。陽が沈み、集熱パネル内温度が20.5℃まで下がるとOFFになってファンが停止し、電動ダンパーが閉じます。

今回のお問い合わせは、OFFになる時の温度条件の話になるのですが、最近は気温も高くなっているので、夜になっても集熱パネル内が20℃以下になっていないのだと思います。
気温は20℃を下回ってきているかもしれませんが、集熱パネル内やそこに至るまでの空気流路中には、昼間の熱が残っていて、簡単には温度が下がってくれないのです。だから陽が沈んでもファンがずっと動き続けている訳ですが、それが不快に感じるようならば一時的に操作スイッチの主電源をOFFにして、ファンを停止させて下さい。そして次の日の朝を迎えたら、忘れずにONにして下さい。

「陽のまど」は太陽光で発停すると思われていた方もいたのですが、集熱パネル内の温度のみで運転条件を決めていますので、誤解のないようにお願いします。

春と秋の運転方法

「陽のまど」(びおソーラーを含む)には、↑のように「冬」と「夏」という2つの季節モードしかありません。暖かい空気を取り入れたい時が「冬」、涼しい空気を取り入れたい時が「夏」になるのですが、真冬と真夏は気温と目的がはっきりしているので、2択の内のどちらかを選択すれば、人の感覚にマッチした動きになるでしょう。
問題は「春」と「秋」で、まさに今が一番選択の難しい季節と言えます。
昼間に暖房は不要だけど、朝晩はまだ寒いということであれば、午前中は主電源を切っておいて、午後から集熱取り入れを行うようにする。集熱運転時間を短くする事で室温の上昇を抑えつつ、夜のための蓄熱を確保するという使い方ができます。夜も暖房が不要になったら主電源「切」で良いでしょう。でも時々はファンを運転させて床下の空気を動かしてやってください。室内循環機能がある場合は「ソーラー」を「切」にして「循環」のみの運転でも良いです。秋頃にも同様の悩ましい時期がありますが、お日さまと対話しながらご自身の肌感覚で判断して、上手に使っていただければと思います。