OMソーラー復活計画(その1)

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合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。

私にとっての空気集熱式ソーラーの原点は、OMソーラーです。1994年にOMソーラー協会に入社して以来、ずっとこのソーラーシステムに関わってきました。まさか独自のハードをもって、一生の仕事にすることになるとは、当時は想像もしていませんでしたが、いつの間にか32年もの歳月が流れていました。

昨年(2025年)ですが、OMソーラーの家にお住いのお客様からOMソーラーのメンテナンスに関するお問い合わせを6件ほど受けました。OM機器が故障したのでメンテナンスを施工会社に依頼しようとしたら既に存在しておらず、OMソーラー(株)に相談したところ対応先の紹介はしてくれたものの最新機種への全取替を薦められたとの事。費用を聞いて驚いてしまい、他に選択肢は無いのか?と色々調べている中で「陽のまど」の存在を知ったのだそうです。ただ「陽のまど」はOMソーラーの代替品として作ったものでははいないので、似たような仕組みではありますが考え方が根本的に違う部分があって、そのままOMの救済策として使えるものではないので、対応出来る事と出来ない事を説明した上で、施主自身に判断してもらうように促してきました。しかし本当に困っている人が多いのだという事を実感させられ、このままではOMソーラーだけではなく、空気集熱式ソーラー全体のイメージダウンになりかねないので、何らかの対応策を講ずる必要があると思いました。

OMソーラーのメンテナンスについて、現時点での選択肢は大きく分けて以下の2択

1.最新機種への全交換(OMソーラー推奨)
築30~40年が経過し、OMハンドリングも当時のものは存在しないので、たとえ部品交換で延命させたとしても、性能を保持していくことは難しいでしょう。また製品安全上の不安もありますから最新機種への全交換を勧める事は当然の判断と言えますが、施主の費用負担が大きいことから、弊社に問い合わせされてきたお客様も「この金額には躊躇してしまう」と話されていました。

2.部品交換による対応(環境創機推奨)
東京都国立市の環境創機の前身トモスは、OM初期からハンドリングボックスの製造を担ってきた会社であり、現在も過去の制御盤等の修理対応を行ってくれています。ファンユニットやダンパーモーター等の代替品も用意しているので、ここに依頼すれば部品交換による延命は可能です。しかし機種により対応可能なものと不可能なものがあるので、全てのユーザーを救済できる訳ではありません。既存部品と新しい部品の互換性などもよくわからないし、一時的に形は整っても、また数年後に同じトラブルに見舞われる可能性はありますから、根本的な解決にはなっていないと思います。

お問合せをいただいたお客様方の心配は、金銭的な問題と長期的なメンテナンスの不安でした。「お金が掛かるから直さない」=「家が朽ちる」になってしまうので、せめて送風機能だけでも確保できれば、建物の劣化を食い止めることができ、かつての心地よさも取り戻せるでしょう。そのための「第3の選択肢」を考えてみようと思いました。

陽のまど流OM改修方法を考える

OMメンテナンスに関して弊社で出来ることは何か?
元々「陽のまど」は、機械力を最小限に留め、極力シンプルな構造を選択してきました。これは将来的にメンテナンス不自由に陥らせないための方策です。メンテナンスを続けて行くためには「ヒト・モノ・カネ」の三条件が必要で、どれ一つ欠けても維持していくことはできません。残念ながら前出の二案は、既にこの三条件が崩れてきている状況と思われ、現時点で何とかなったとしても5年後、10年後にまた同様の問題に悩まされることになることが想像できます。そうしないためにどうしたら良いか?を考え、実践していく事が求められていると思います。

○型ハンドリング、〇型制御盤をやめる
従来のOMソーラーのハードは、それを考案した人、会社名を冠した製品を送り出してきており、M型、T型、Y型などと呼ばれてきました。それぞれが持つ固有の機能を維持したいという事であれば、T型ハンドリングにはT型制御盤が必要ですが、前述した「送風機能を確保する」という事が目的であるならば、〇型に拘る必要はないのです。三条件を保持してメンテナンスが続けられる仕組みに入れ替えた方が将来的に良いのではないでしょうか。そこで「陽のまど流」のOM改修用システムを考えてみました。

送風機は、建物規模に応じて陽のまど用ソーラーファンボックスの「SS-F17型」あるいは「SS-F19型」を使用し、最大4台の電動ダンパー(集熱、循環、排気、立下り)をそれぞれのダクト経路に配置して、温度条件に応じて流路を切り替えるようにします。今回つくった「OM改修用端子ボックス」は、バイメタル式温度スイッチとの組み合わせによりOMの動きと同じ動作をさせることができるのです。

試作機をつくって動かしてみましたが「これでいいんじゃない!?」って思いました。
以前のブログに書きましたが静岡県浜松工業技術支援センターで行った電磁波ノイズの試験も問題なくパス! 
次は実際のOMソーラーの家での施工検証に臨みたいと考えています。

電磁波ノイズの測定 – サンシャイン・ラボ