合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
突然ですが↓この生き物をご存知でしょうか?

深海に棲むキモカワ生物のオオグソクムシ君です。彼らはダンゴムシの仲間で、日本近海では本州中部以南の水深150~600mの深海底や大陸棚に暮らしています。雑食性で水中の有機物なら何でも食べる深海の掃除屋さんでもあります。なぜ急にこの生き物を登場させたかと言うと、我が家では2年くらい前までこの子たちを飼育していました。その経緯については、また別の機会にお話ししたいと思いますが、今回のタイトルである「湿度をコントロールする」に関連してオオグソクムシの飼育で体験したお話をしたいと思います。
温度・湿度との闘い
オオグソクムシを飼育する上で、一番大変だったのが水温の管理でした。彼らが生息する深海の水温は10~15℃くらいと言われており、高温域では生きていけないのです。だから水槽用のクーラーを導入して、安定した低水温の環境をつくるようにしました。冬は気温も室温も低いので良いのですが、問題なのは夏場です。気温、湿度共に高いので、水槽表面や冷却装置が結露してしまって、毎日床に大きな水溜まりが出来る始末。人間とオオグソクムシが共存共栄して行くためには、この問題を何としても解決しなければなりませんでした。


除湿機を使ってみた
湿度をコントロールするために除湿機を導入しました。機器内蔵のタンクでは、絶対に容量が足りないと思ったので外部排水用のホースが接続できるタイプを選定し、別に容量10Lのポリタンクを設置して、ここに排水させるようにしました。実際に除湿運転を行ってみると1日でタンクの半分(約5L)くらいの水が溜まりました。目には見えてないけど、空気中にはこんなに大量の水分が存在していたんですね。ビックリです。


当然のことですが、除湿すると室温が上がりますから、それを下げるためにエアコンで冷房します。人間の都合により彼らに水槽暮らしを強いることにした訳ですから、多少電気代がかかっても命を守ってやる責務がありますからね。
程よい温湿度バランス
温度、湿度、露点温度の関係を計算で求めてみました。表にまとめると↓こんな感じです。

水温を20℃に設定するならば、水槽表面の露点温度も20℃。結露を発生させない温度と湿度の関係を見て行くと室温28℃、湿度60%、露点温度19.51℃という表中の□で囲った値が、良さそうと思いました。早速、この条件に当て嵌めるように機器を運転してみましたが、これがなかなか良い温湿度感なのです。設定室温28℃というと夏場の省エネ対策の推奨温度ですが、一般には暑い、物足りないと感じる温度ではないでしょうか。もっと低い温度に設定して冷房している所がほとんどではないかと思います。エアコンをフルパワーで運転して冷房しても、冷やし過ぎてしまったり、温度ムラを生じて不快になったりして、快適な環境にするのってなかなか難しいです。そんな中で除湿をしてやると、室温28℃であっても程よい温湿度感で過ごす事ができました。水槽の結露もピタリと収まって床がビショビショに濡れる事も無くなり、オオグソクムシ達の姿がはっきり観察できるようになりました。

建物全体の湿度をコントロールすることは、なかなか難しいですが、自分たちが生活する部屋くらいの規模であれば、エアコンと除湿機を組み合わせて温度、湿度を調整するのは良い選択だと思います。力業で温度だけを下げるのとは違いますから電気代も多くはかからないでしょう。この夏は湿度を下げることを優先に、快適な過ごし方を工夫してみてはいかがでしょうか。
こんな文章を書いていたら、またオオグソクムシを飼いたい気持ちが湧いてきました。
でも、もう少し心にゆとりが出来てからかな。結構大変なので…

