合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
仙台の武山倫さんから郵便物が届きました。開封してみると「住宅建築 8」が入っており、添えられた手紙には、私のブログ記事が「住宅建築」編集部の目に留まり、名建築の「改修特集」として取り上げられる事になったとありました。今から60年以上前に建築家・奥村昭雄先生が手掛けられた軽井沢の星野山荘に隣接して建築された「星野山荘Ⅱ」に陽のまど部材をお届けして施工したのは、2024年12月の事でした。
この記事が住宅建築の編集者の目に留まったという事なんですね。


この号の特集記事「改修-空間を記憶する」の冒頭には、以下のように記されています。
建築家が設計した建物の場合、改修を行う設計者にとって元の空間をどこまで残し、どこを変えるのかという葛藤は少なからずあるだろう。
もちろん、家を残したい、ここに住みたいという次の住まい手の意思があって、建築は残される。元の建築をできるだけ変えることなく改修することも、上書き的に大きくつくり変えることも、その建築やそこで積み重ねられてきた時間との対話による一つの解であり、過去とこれからを記憶していく「空間」が創造される。
私は空気集熱式ソーラーと出会ってから今日まで「熱と空気の動きをデザインする」という事に取り組んできました。この言葉はOMソーラー時代に奥村先生から教えて頂いたものですが、空気集熱式ソーラーをやる上で最も大切なことだと思っています。長年この仕事をやってきて思う事は、空気の動きをコントロールするというのは、水よりも厄介だと言うことです。だって水は見えるけど、空気は見えないし、思うようには動いてくれませんからねぇ。「自分自身が空気になったつもりで室内を巡ってみるといい」と奥村先生は言われましたが、星野山荘2階の居間に身をおいてみると、その意味がよく分かります。建物の形が熱と空気の動きを阻害しないようにデザインされているのです。この建物は意匠的にも素晴らしいですが、目に見えないものまでデザインしているという点が「奥村昭雄ってすごい建築家だなぁ」と思うところです。
その星野山荘に手を入れるというのは、やはり難しい事でしょうね。どんなに素晴らしい建築であっても60年前の設計では、現代の暮らしにはフィットしない部分が多々あるでしょうから、改修部分の設計を担当された武山倫さんは、かなりご苦労されたことと思います。
本当は軽井沢まで行って、出来上がった建物を見てみたかったですが、武山さんから届いた「住宅建築」のお陰でその後の様子を知る事ができました。ありがとうございました。

