合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
「風を読む」の4回目は、「実験3:風の入口と出口の関係」です。
一つ前のブログで換気の基本は、必ず入口と出口で2か所以上の開口を設ける事と書きました。入口と出口があるから空気はその間を流れてくれるのです。理想は3-Aのように入口と出口が対角線上に位置するのが一番ですが、室の条件によっては3-Cのような同軸上に配置されるケースもあるでしょう。条件によってどのような空気の動きが見られるのかを検証しました。



入口と出口が同軸上に配置される場合は、室の奥まで空気が周らない可能性が高いです。ウィンドキャッチャーを設置する位置により、通気量にどれくらいの変化が見られるのか検証します。
実験3の検証結果

3-Aは、実験1で行った検証と同じ結果です。
3-Bは、入口を①→②、ウィンドキャッチャーを「ロ」→「ハ」へ移動しました。
これにより通気量が減り、空気の動く範囲が変化しました。
3-Aのように空気は壁に沿って流れる傾向が見られるので、入口は壁に近い所に設ける方が、室の奥(窓から遠いエリア)まで空気を巡らせることが出来るようです。

3-Cは、入口①にウィンドキャッチャーを設け、出口④は無しとします。入口から風は入りますが
実験2の2-Bで見られたように、室内から出ようとする空気を外風が邪魔しているようです。
3-Dでは、入口と出口にウィンドキャッチャーを設けました。「ロ」により風を室内へ積極的に取入れ、「二」による負圧で排気をスムーズに行わせるという効果が見られました。

3-Eは、3-Cの逆で出口側にウィンドキャッチャーを取付けました。3-Cの時は通気量が少なかったですが、「二」にウィンドキャッチャーを取付ける事で排気がスムーズに行えるようになって、通気量が倍に増えました。
3-Fは、入口②と出口③の距離が近過ぎて、空気の動きが窓に近い部分だけしかありません。この窓が引き違いサッシならば①と④を開放した方が効果的でしょう。

この実験で確認できたことは、風は内壁に沿って流れる傾向にあるという事です。風圧がかかった強い風の場合は、部屋の中央を横断するように流れることもあるでしょうが、今回の実験でウィンドキャッチャーがとらえるような風であれば、出口に向かって、壁に沿って流れていくようです。この流れの中にベッド等を配置すれば、通風の効果を感じながら就寝できるでしょう。防犯上の課題については、別途検討ですが…。

通風をシミュレーションするならば、その効果を暮らしに活かすように提案すべきでしょう。ただ→→→を描くだけでは意味がありませんからね。風の取り入れ方や空気の流れが読めるようになると、エネルギーを使わずに快適を得る方法も見えて来ると思います。








