【冬の陽のまど】
冬の昼間は、太陽熱で温められた空気を室内に取り入れて暖房・換気します。
屋根や外壁面に取付けられた
1. 集熱パネル内の空気が太陽熱で温められると2. 温度スイッチ(冬)がそれを感知して
3. 電動ダンパーが開き
4. ソーラーファンボックスが運転して
5. 立下りダクトを通って暖気を床下へ送ります。
集熱空気は、7.床吹出口を目指して床下全体に広がりますが、この時に基礎の6.蓄熱コンクリートに熱を預けつつ、床の裏側を暖めながら進みます。床吹出口から出た空気は、建物全体に広がります。
【操作スイッチ】
陽のまどの操作スイッチは図のような形です。
- 「陽のまど」の主電源スイッチです。
使用者の都合で止めたい時以外は、「入」にしておいてください。 - 「季節」は「冬」と「夏」のモードを切り替えるスイッチです。
- ファンの「弱/強」を切り替えるスイッチです。

陽のまどの使い方・冬

10~11月頃
夏から秋に移り、朝夕が涼しいと感じ始めてきたら操作スイッチ②の「季節」を「冬」にして、集熱空気を床下へ送ります。
日中はまだ気温が高くて少し暑いかもしれませんが、冬を迎えるにあたって、床下のコンクリートへの蓄熱を開始します。
この時期は昼と夜の温度差も小さく、日中集熱運転していたファンが、夜になってもなかなか停止しないことがあります。
これは集熱面に残った昼間の熱が冷め切らないからであって故障ではありません。
どうしても気になるようでしたら①の主電源スイッチを「切」にして送風を止めて下さい。
そして次の日の朝に忘れず「入」に戻してください。


12~2月頃
真冬の陽のまどは「冬」で運転します。
日が昇って集熱パネル内の空気温度が25℃以上になるとファンが運転して、集熱空気を取り入れます。
太陽に雲がかかったり、日が沈んで集熱温度が20.5℃まで下がるとファンは停止し、電動ダンパーが閉じて、冷気の侵入を防ぎます。

「ソーラー+室内循環」の機能を備えている場合は、集熱温度が下がってソーラー運転が終了すると、自動的に室内循環運転に切り替わります。真夜中にファンが動いている事になりますが、これは室内の空気を循環させている状態です。

3~5月頃
日中は春らしい陽気になってきましたが、朝晩が寒いと感じる間は「冬」で良いでしょう。
もう暖房は必要ないと感じてきたら「夏」に切り替えるか主電源を「切」にして集熱取入れを止めましょう。
「夏」は夜間に外気を取り入れますが、もし寒いとか不快に感じるようでしたら、送風を停止させて下さい。
夏の陽のまど
夏の陽のまどは、夜間に働きます。
日が沈み
1.集熱パネル内温度が下がって来ると
2.温度スイッチ(夏)がそれを感知して
3.電動ダンパーを開き、
4.ソーラーファンボックスが、夜間放射冷却によって冷やされた外気を取り入れます。
床下に送られる冷気により6.蓄熱コンクリートに蓄冷させつつ換気します。
防犯上、窓を閉め切って就寝しなければならない状態であっても外気を積極的に取り入れることができます。
昼間は熱い空気を入れないように停止状態を保持します。
陽のまどの使い方・夏

6~7月(梅雨時)
梅雨時の陽のまどは、モードの選択が難しいです。
季節は夏なので「夏」を選ぶと、雨が続いて太陽が顔を出さないので集熱温度が上がらず、昼間でも外気取り入れを行います。
湿った外気を取り入れる事になるので不快に感じるかもしれません。その場合は一時的に主電源を「切」にして、天候が回復するのを待ちましょう。
天気の良い日に一時的ですが「冬」モードで集熱空気を取り入れて床下を乾かすようにしても良いと思います。

梅雨明け~9月頃
梅雨が明けたら夏本番。「季節」スイッチは「夏」を選択します。
昼間は電動ダンパーを閉じて熱い空気が入らないように停止状態を保持します。
日が沈んで気温が下がると外気を取り入れます。
陽のまどは、空調設備ではありませんから希望の温度に合わせるように運転する事はできません。あくまでお日さま次第なので、室温の調節は他の空調設備と組み合わせて上手にお使いください。
陽のまどは、自然エネルギーを熱源としていますから即効性を求められるような場面では対応することができません。陽のまどは、毎日コツコツと太陽熱を集めて家の中に貯めて行くことで穏やかな温熱環境をつくります。今すぐに暖かくしたいとか、涼しくしたいという場面では、即効性に優れるエアコンを利用していただくしかないでしょう。
私たちはエアコンの利用を否定はしませんが、エアコンに全面的に依存する暮らし方は、社会全体でエネルギーを大量に消費する事につながるし、都市部での夏の暑さの元凶として室外機からの排熱が影響している事も挙げられます。何より自然と乖離してしまう暮らし方に人間らしさがあるのか?みんなで考えて行かなければならない事だと思います。
トラブルとメンテナンス
ご使用中に「故障かな?」と思ったら以下の内容をご確認下さい。
①主電源を「入」にしているのにファンが動かない(その1)

冬

夏
「季節」スイッチの選択は正しいですか?「冬」のつもりで「夏」を選択していると集熱温度が上がってもファンは動きません。逆に真夏に「冬」を選択すると日中に熱い空気が入ってきてしまいますし、夜間の涼風取込み運転も行われないので注意して下さい。
②主電源を「入」にしているのにファンが動かない(その2)
集熱面の温度が温度スイッチの規定温度に達していない可能性があります。
集熱面に十分な日射があることを確認して下さい。
「季節」スイッチを「冬」または「夏」に切り替えて、ファンが動作する事を確認して下さい。

③「夏」でも「冬」でもファンが動く
「季節」スイッチの「夏」または「冬」のどちらを選択してもファンが動作することがあります。これは各温度スイッチの動作範囲が重なる温度域に入っている場合に起こることなので、故障ではありません。春先や秋の終わり頃によく起きる事象です。
冬用温度スイッチ 25℃以上でON 20.5℃以下でOFF
夏用温度スイッチ 30℃以下でON 34.5℃以上でOFF
※20.5℃~34.5℃の範囲は動作温度が重なっている

④ファンは動いているのに暖かい空気が出て来ない(その1)
床吹出口から出て来る風は、蓄熱体等に熱を吸収されたあとの空気なので温度は下がっています。体温よりも低ければ冷たく感じることでしょう。ソーラーの効果は床吹出口の温度よりも室温で確認して下さい。

⑤ファンは動いているのに暖かい空気が出て来ない(その2)
床吹出口のシャッターや風量調整板が完全に閉じている事がありますので、これが開いていることを確認して下さい。

シャッター全開状態

シャッター全閉状態

シャッター1/3開状態

木製吹き出し口の風量調整板

板をスライドして調整します
⑥ファンは動いているのに暖かい空気が出て来ない(その3)
電動ダンパーが故障により開いていない可能性があります。
一人が電動ダンパーの近くへ行って作動音を聞く役、もう一人がスイッチを操作する役になります。操作スイッチの「冬」または「夏」に切り替えて、スイッチがONになった時に電動ダンパーから「カッチ」という音が聞こえるか確認して下さい。またOFFにした時に「パタン」という閉じる音がする事を確認して下さい。これらの音がしないようであれば速やかに主電源を「切」にして施工店に連絡して下さい。

⑦ファンから異音がする。
ファンユニットの故障の可能性があります。速やかに主電源を「切」にして施工店に連絡して下さい。

集熱パネルのメンテナンス
ソーラーファンボックスのメンテナンス
陽のまどは、自然エネルギーを利用していますから人間の思い通りにはならない事もあります。それを受け入れつつ、自分たちの暮らしに都合の良いように上手に利用していくことが求められます。季節の移り変わりを感じながらお日さまとの共同生活を楽しんでください。








