OMソーラー復活計画(その8)

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合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。

OMソーラー復活計画(その7) – サンシャイン・ラボ

↑こちらのブログに書きました温熱実測のデータを回収してきました。今回は6月9日~7月22日までの温湿度データです。

2026年7月22日 杉村邸
データ確認作業中の松原

この時期の昼間は集熱・排気運転、夜間は涼風取入れ運転となります。計測期間が梅雨真っ最中から梅雨明け頃までなので雨や曇りの日が多かったですが、その間の室内環境がどのようなものだったのかを確認しました。

温湿度データ(2026.6.10-7.19)

前述のようにこの時期は昼間の集熱取入れはありませんから、室温を大きく変化させるような現象はありません。夜間に冷風取入れを行っていますが、それによる急激な室温低下も見られませんでした。グラフにするとほぼフラットな状態です。

床下の湿度について

計測期間中の床下湿度の高さが気になりました。外気湿度や床上居室内の湿度は、天候や昼と夜で変化していますが、床下の湿度は高い値のままで変わらずに推移していました。

6月20日の天気は雨で、日中の外気温は23℃、湿度は90%くらいでした。その時の室温は26℃、湿度70%くらいでしたが、床下は23℃、85%となっていました。

21日は曇のち晴れの天気で、日中の外気温度32℃、湿度50%。室温は27℃、湿度65%。床下は23℃、86%で、外気と室内は大きな変化が見られましたが、床下に関してはほぼ前日のままという状況でした。

6月25日と27日は終日雨。26日は雨一時晴という天気でしたが、この時も床下の温度は22~23℃、湿度は80~90%で推移していました。

このような低温、高湿度だと結露が発生する恐れがあります。上記の温度、湿度条件だと露点温度は20℃くらいでしょうか。結露するか、しないかのギリギリの辺りで推移していたことがわかります。
この建物は、元々がOMソーラーの家なので基礎断熱されていて床下を閉じていますから、自然には空気の入れ替わりが起こらない構造です。日中に天気が悪くて集熱温度が上がらなければ、床下に外気を取り入れて、空気を動かしているので、結露させずに済んでいるのだと思いますが、ファンがずっと停止したままであったら、結露からカビの発生へと広がっていたかもしれません。

基礎断熱の弱点

OMソーラーも、陽のまども床下に蓄熱させる関係で「基礎断熱工法」を原則としています。基礎断熱は、床下を完全に密閉にするので、自然に空気が入れ替わる構造ではありません。基礎のコンクリートは砂利とセメントと水を練ってつくりますから多量の水分を持っており、これが乾くのには長い年月を必要とします。空気が入れ替わらない床下空間に多量の水分が放出される訳ですから、床下の環境が最悪になってしまうという事が容易に想像できるでしょう。
木材は乾いた状態で使用すると木本来の性能を発揮してくれますが、湿った状態になると表面にカビが生えたり、強度的にも低下してしまいます。床を支える金属製の束や補強金物類も前述のような露点温度になれば、木部よりも先に結露が発生するでしょう。これにより腐食が進行すれば建物の足元の安全性が危うくなります。基礎断熱工法を採用する場合は、床下の換気が重要なのです。

弱点を補う空気集熱式ソーラー

陽のまどは、夏でも冬でも一日に数時間は集熱空気が床下を巡るので、空気が動いていれば結露を抑えられますし、木材の呼吸を助けることもできるでしょう。
今回の実測では、運転モードを切り替える事なく生活していただいているのでやっていませんが、梅雨の合間の天気の良い日に一時的に「冬モード」にして熱い乾燥空気を床下へ送り込んで、湿気を追い出しつつ湿った木材を乾かしてやるもの良いと思います。1,2時間程度の集熱取入れであれば、室温がとんでもなく上昇してしまう事もないでしょう。床吹出口から床下の湿気が出てきますから、窓を開けてしっかり換気しながら行って下さい。そして最後は忘れずに「夏」に戻しましょう。

まとめ

今回は梅雨時のソーラーハウスの温湿度状況を確認しましたが、築20数年が経過した家であっても床下の湿度の高さには驚かされました。この辺りを理解しながら上手に生活して行くことが求められると思います。床下の湿度の事に気を取られていましたが、床下の温度は、床上室温よりも5℃くらい低く推移しており、床表面温度も数℃低いので素足で歩いたら気持ちがいいと感じることが出来ると思います。床材次第ではありますが…

次回は9月初旬にデータ回収を行うつもりですが、「酷暑」と言われたこの夏の状況がどのようなものであったのか?数値から確認してみたいと思います。