合同会社サンシャイン・ラボ 代表の松原です。
晴天に恵まれた佐渡島旅行の1日目は、小佐渡エリアを中心に周りました。日本海がとても穏やかで波がほとんどなくて「これ本当に海?」って感じでした。そして2日目は↓のように大佐渡エリアを周ります。

佐渡金山
2024年に世界文化遺産に登録された「佐渡金山」を訪ねました。
「佐渡金山」は、徳川幕府の管理において相川鶴子金銀山と西三川砂金山の2つの鉱山で採掘、生産が行われ、幕府の財政を支えました。明治以降は機械化、近代化が図られて、拡大発展してきましたが、平成元年(1989年)に資源枯渇のために操業を休止し、400年近くに及ぶ長い採掘の歴史の幕を閉じました。

最初に訪れたのは北沢浮遊選鉱場跡です。
「天空の城ラピュタをイメージさせる」と言われて人気の「映えスポット」だそうですが、閉山するまでは、鉱石から浮遊選鉱法で金銀を採取する装置が、コンクリートの基礎の上に設置されていて、大きな建屋に収まっていたのだそうです。月に5万トンもの鉱石を処理する事ができた「東洋一」の施設跡は、技術の凄さも感じますが、同時に虚しさも感じます。「掘りつくしてしまう」という事はその先の継続はない訳で、観光資源くらいにしかなりません。これが油田だったらどうなのでしょう?「ここが且つての油田跡です。」などと言って観光できるでしょうか?全てを地下資源に依存している人類にとって「掘りつくしてしまう」は存続の危機です。今日のところは観光で済んでいますが、巨大な廃墟を目の当たりにして、色々と考えさせられました。
次に相川鶴子金銀山に来ました。この日の佐渡地方の日中の気温は32℃、坑道内は10℃との事なので、持参した長袖の上着を着て入場しました。








江戸時代の坑道と明治以降の坑道を見学できますが、前者は写真のようにリアルに動く人形によって当時の採掘の様子が再現されているのでとても分かりやすいですが、後者は謎のプロジェクションマッピングによる演出が「これが世界遺産でいいのかな?」とも思ってしまうような内容なので、もう少し工夫が必要では?と感じました。
その事はさておき、佐渡金山における金銀の生産は、鎖国の時代から独自の発展を遂げてきて最高純度99.54%という驚異的な数値を記録していました。日本人の知恵と努力の結晶を体感する事ができて、本当に良かったと思います。
尖閣湾揚島遊園
今回の旅行で私が一番行きたかった場所が尖閣湾でした。尖閣湾は地下から上昇したマグマが地表近くで冷えて固まった「流紋岩」などの火成岩や凝灰岩で出来ています。火山活動や地殻変動で海底から持ち上がり、日本海の荒波が長い年月をかけて削ったことにより、高さ20~30mの鋭い断崖絶壁が生まれました。


本当は観光船に乗って海から断崖絶壁を見たかったのですが、この日は波が高くて運行されませんでした。残念!
弁慶のはさみ岩
尖閣湾から佐渡金山方面へ向かう途中に「弁慶のはさみ岩」があります。自然が創り出したアート作品です。


大野亀と二ツ亀
大野亀と二ツ亀は、佐渡島最北端にあります。大野亀は標高167mの一枚岩で、その存在感は圧倒的です。数年前に和歌山県の「古座川の一枚岩」を見に行ってそのスケールに感動しましたが、大野亀はそれ以上でした。頂上まで歩いて登れるそうですが時間的に無理だったので、次回は是非トライしてみたいと思います。

この日は二ツ亀のホテルに宿泊しました。夕食の時に日本海に沈む夕日を見ることが出来たのですが、前日の朝日と同様に美しかったです。

早朝に二ツ亀を散策しました。二匹の亀がうずくまっているように見えるからこの名が付いたのだそうですが「亀?」って感じです。亀はアイヌ語の「カムイ」から来ているという説もあるようなので北前船により北海道との交流も盛んに行われていたからなのかもしれません。


海岸まで下りてみたところ二ツ亀まで歩いて渡れそうだったので行ってみようと思ったのですが、完全に潮が引ききっていないからか、乗り越えて来る波が多くて断念しました。ビーチサンダルを履いていたら行けたな。
最高に良かった佐渡島!
初めて佐渡島を旅しましたが、最高に良い所でした。今回巡った観光スポットも良かったですが、それ以上に佐渡の景観や空気感に惚れました。新潟県は「米処」ですから県全体が田園風景ですが、佐渡島も米の生産が盛んなようで、遊休農地的な土地が見られませんでした。メガソーラーもなかったです。写真↓は大佐渡スカイラインの展望台からの眺めですが、黄緑色の部分は全部田んぼなので、あと1ヶ月もすれば黄金色に変わることでしょう。本当に佐渡の田園風景は美しかったです。

佐渡の美しさは田園風景だけではありません。人々が暮らす町並みもいいなと思いました。↑の写真を見ても高い建物がほとんどありませんよね。両津港周辺や金井沢田エリアには、スーパーやホームセンター、ドラッグストアなどの商業施設がありますが、中・高層のマンションは無かったと思います。どこかにあったのかもしれませんが、見た記憶がありません。佐渡島の住宅は大部分が↓のような板張りの外壁に黒い瓦葺きの屋根の家で、ハウスメーカーの家やデザイナーズハウスのようなものは、ほとんど見ませんでした。新しい家も建ってはいるのですが、周囲の景観に合わせているのか、外観は控えめで自己主張の強いデザインのものは無かったように思います。

佐渡から帰ってから浜松市内の住宅街を見てみると、様々なデザインの家が無秩序に建てられていて統一感の全くない町並みになっていることに気付かされました。佐渡市が何らかの条例を制定して、佐渡らしい景観を守ろうとしているのかどうかはわかりませんが、願わくは今後も大手デベロッパーなどによる大規模開発などが行われず、今の姿が維持されると良いなと思いました。
もう一つ気付いたのは、屋外広告が少ない事です。商業施設が立ち並ぶエリアには屋外広告がありましたが、それ以外のエリアではあまり見ませんでした。
以前、熊本県内の国道を走っていた時に何か景色がスッキリしていて気持ちが良いなと感じたことがありました。最初は気付かなかったのですが、道路脇にバス停のような看板↓が立っていました。

熊本県御船町の国道445号沿線では「屋外広告物禁止地域」が設定されていたのですが、屋外広告が無いと本当に景観が良くなるという事を実感しました。隣町に入ると規制がなくなって看板やのぼりだらけになります。これが当たり前と思っていましたが、無い方が絶対に美しいです。
佐渡の道を走っていて、熊本で感じた事を思い出しました。
前述の町並みにしても屋外広告にしても「このままであって欲しい」は、部外者の勝手な思いでしかありません。地元民からすれば広告は経済活動を活発にするために必要なものですから「やるな!」とは言えませんが、経済一辺倒で進めることで失うものがある事は、他の地域の状況を見れば明らかですから、美しい佐渡を維持するために佐渡市民の皆さんには、努力と工夫をお願いしたいと思います。(勝手を言ってごめんなさい)
2回に渡って佐渡旅行の事を書きました。初めは「行った事がない場所だから」くらいの気持ちでしたが、実際に旅をしてみて本当に好きになりました。今度は稲穂が黄金色に色付く頃に来てみたいですが、決して近くはないのでちょっと難しいかな。因みに浜松 ⇔ 佐渡島の往復走行距離は1450kmでした。FIAT500での初めての長距離ドライブでしたが、トラブルもなく快適に走破できたので良かったです。








